経理の転職ブログ
経理職の転職で「会ってみたい」と思わせる職務経歴書の書き方
「経理の仕事はルーチンワークが多いから、職務経歴書に書くことがない……」「未経験から経理を目指しているけれど、何をアピールすればいいの?」そんな悩みをお持ちではありませんか?
実は、経理の採用担当者は「単に作業ができる人」ではなく、「自社の経理業務にどのような付加価値をくれる人か」を職務経歴書から見抜こうとしています。
この記事では、経理職への転職を成功させるための「書き換えのコツ」を、3つのケース別にご紹介します。

1. 経理の職務経歴書で評価される「3つのポイント」
まず、採用担当者が職務経歴書で応募者を評価するときの軸を知っておきましょう。
(1)実務範囲の明確化:日次、月次、年次、連結、税務調査……どのフェーズまで「主担当」として動いたか。
(2)IT・システムスキル:使用ソフト(勘定奉行、SAP、freee等)に加え、Excelで「関数(VLOOKUP/IF)」「ピボット」「マクロ」のどこまで使えるか。
(3)改善実績:ミスを減らす工夫や、作業時間の短縮など、自分なりに工夫したエピソード。
2. 【ケース別】職務経歴書の書き換え具体例
ケース①:【未経験】営業や事務から経理へ
未経験の場合、「経理的な素養」があることを証明する必要があります。
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Before(抽象的)
「営業として売上目標を達成しました。正確な事務処理には自信があります。」
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After(具体的)
「営業職として、月次の売上着地予想をExcelで管理。誤差1%以内の精度を維持し、経営層への報告資料を作成しました。また、顧客からの入金消込を営業所単位で担当し、未回収金の早期発見に努めました。」
【ポイント】 数字への強さや、社内ルールの遵守(コンプライアンス意識)をアピールしましょう。
ケース②:【若手・実務経験者】日次・月次がメイン
経験者は「ただこなしているだけ」から脱却した表現が必要です。
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Before(作業の羅列)
「伝票起票、買掛金管理、月次決算の補助を行いました。」
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After(付加価値の追記)
「買掛金管理において、従来の紙ベースの運用をPDF化するフローを提案。承認までの時間を30%短縮しました。月次決算では、Excel関数を駆使して経費精算の自動チェックシートを作成し、仕訳ミスを50%削減しました。」
【ポイント】 「何をしたか」に加えて、「その結果どうなったか(定量的・定性的成果)」を必ずセットにします。
ケース③:【ベテラン・管理職候補】年次・税務・マネジメント
上位層は、専門性と「経営視点」が求められます。
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Before(責任の記述のみ)
「年次決算の取りまとめ、監査法人対応、部下3名のマネジメントに従事。」
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After(専門性と経営貢献)
「単体・連結決算の主担当として、インボイス制度導入に伴う社内規定の改訂を主導。監査法人との折衝では、論点整理を事前に行うことで監査工数を前年比10%削減しました。また、予実分析に基づきコスト削減案を提示し、年間100万円の経費節減を実現しました。」
【ポイント】 法改正への対応力や、コスト意識を強調すると市場価値が跳ね上がります。
3. 採用担当者が即座に見る「職務要約」の作り方
「職務要約」は、採用担当者が最初に目を落とす、いわば書類の「顔」です。
ここで「この人は自社が求めるスキルを持っている」と直感させられるかどうかが、その後の精読率を大きく左右します。
相手に「会ってみたい」と思わせる、魅力的な「職務要約」を書くポイントを解説します。
職務要約の書き方の基本的な構成
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【概要】 どこで、何を、何年やってきたか
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【実績】 どんな成果を出したか、または何を主導したか
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【姿勢】 どのような意識(スピード、正確性、改善など)で取り組んでいるか
【パターン別】刺さる職務要約・例文集
①「実務の幅」で即戦力をアピールする場合(経験者向け)
経理実務経験8年。年商50億円規模の製造業にて、月次・年次決算から税務申告補助まで一貫して担当してまいりました。インボイス制度や電子帳簿保存法へのシステム対応プロジェクトを主導した経験があり、法改正への迅速な対応力を強みとしています。現在は連結決算業務にも従事し、グループ全体の計数管理精度向上に努めております。
②「業務改善・ITスキル」を武器にする場合(効率化重視)
経理事務として5年間従事。日次仕訳から月次決算補助を担当する傍ら、Excel(VBA・パワークエリ)を活用した業務自動化を推進しました。属人化していた経費精算フローを再構築し、部門全体の残業時間を月平均15時間削減した実績があります。「正確かつ迅速な計数管理」をモットーに、経理DXの推進に貢献したいと考えております。
③「未経験からポテンシャル」を伝える場合(異職種から)
営業職として7年間、徹底した計数管理に基づき目標達成率110%を継続してまいりました。顧客への見積作成や入金管理を通じて培った「数字の正確性」と「商流の理解」は、経理実務においても即座に活かせると自負しております。現在、日商簿記2級を取得し、実務への早期定着に向けて会計ソフト(freee/弥生)の習得にも自主的に取り組んでおります。
採用担当者の目を引く「パワーワード」の盛り込み方
職務要約の中に、以下のような言葉が自然に入っていると、プロフェッショナルな印象を強めることができるでしょう。
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「主導した」「構築した」(受け身ではなく主体的な姿勢)
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「〇%削減」「〇時間短縮」(定量的な成果)
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「プロジェクトメンバー」「監査法人対応」(対外・対人スキルの証明)
4. 選考通過率を上げる「職務経歴書の最終チェックリスト」
書き換えが終わったら、提出ボタンを押す前に以下の項目を最終チェックしましょう。
特に、経理職の採用では、「細部へのこだわり」=「仕事の正確性」とみなされます。
基本情報の解像度を上げる
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会社規模の明記:売上高(〇〇億円)、従業員数(〇〇名)、拠点数。これらは「動かす数字の大きさ」や「業務の複雑性」を伝える重要な指標です。
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使用ツール・ITスキル:
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会計ソフト(勘定奉行、PCA、SAP、freee等)は具体名を書いたか?
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Excelスキルは「VLOOKUP、IF関数を用いた集計」「ピボットテーブルによる分析」「マクロによる自動化」など、関数名や具体的な用途まで記したか?
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組織構成:経理部全体の人数と、自分のポジション(担当・リーダー・課長など)を記載したか?
経験の「深さ」と「広さ」を示す
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決算の関与度:単に「補助」ではなく、仕訳起票から試算表作成、決算整理まで「どこからどこまで」を主担当として担ったか明確か?
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周辺業務の記載:固定資産管理、資金繰り、源泉所得税、社会保険事務など、付随する実務経験を漏らさず拾えているか?
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法改正・最新トレンドへの対応:インボイス制度、電子帳簿保存法、あるいは収益認識会計基準など、近年の大きな変化に対して「どう動いたか」が書かれているか?
「数字」で実績を語る
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「大幅に」を「具体的数値」に:
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× 月次決算を大幅に早期化した
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〇 月次決算の締め日を**「5営業日」から「3営業日」へ、2日間短縮**した
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ミスの削減率:ダブルチェック体制の構築により、入力ミスを前年比80%削減した、など。
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コスト意識:振込手数料の見直しや、システム導入による外注費の削減額(年間〇〇万円)を算出できているか?
読みやすさ(UI/UX)の配慮
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箇条書きと適度な余白:長文の壁になっていないか?
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誤字脱字・計算ミス:経理職において、書類上のケアレスミスは致命的です。数字の桁数や日付の整合性を再確認したか?
まとめ
職務経歴書は、あなたの「これまでの努力」を企業の「メリット」に翻訳する作業です。
「自分にとっては当たり前の作業」の中にこそ、他社が喉から手が出るほど欲しがる改善のヒントが隠れています。
この記事の書き換え例を参考に、あなたの市場価値を最大化させる強力な一枚を仕上げてください!








