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2023/4/23

経理業務のアウトソーシング(経理代行)でよくある失敗

 経理業務のアウトソーシング(経理代行)には大きなメリットがある一方で、失敗するリスクもあります。今回は経理業務のアウトソーシング(経理代行)でよくある失敗事例とそうならないようにするための対応策について説明します。

 

経理業務のアウトソーシングでよくある失敗事例

 失敗事例1:アウトソーシングでコストが増加した

コスト削減を経理業務のアウトソーシングの目的とする場合もあります。
しかし、コスト管理をしっかりと行っていないと、逆にコストが増加してしまうことがあります。

 

(対策)

契約前に料金体系を確認する

契約前に料金体系をしっかりと確認しておくようにしましょう。担当者の退職などで急いでアウトソーシングを始めるときは、背に腹は代えられないと大体の料金で決めてしまいがちです。しかし、アウトソーシングは一度開始すると、アウトソーシング先を変えるにもコストや手間がかかるため、しっかりと確認しておく必要があります。

 

業務プロセスをシンプルにする

業務プロセスが複雑であればあるほど、アウトソーシング会社の事務負担が多くなり、必然的にコストが多くかかることになります。業務プロセスを見直し、できるだけシンプルなものにするとよいでしょう。

 

コスト管理をしっかりと行う

アウトソーシング開始後も、毎月、どの業務にどの程度のコストがかかっているかを管理していきましょう。コストにはアウトソーシング会社に支払うコストだけではなく、社内コストも考えておく必要があります。

 

失敗事例2:アウトソーシングで業務が大混乱

アウトソーシングをすることによって業務プロセスが大きく変わる場合は、変更後の業務プロセスがうまく機能しないことがあります。特に経理部以外の部署を巻き込んで業務の見直しを行われた場合は大混乱に陥ることもあります。

 

(対策)

アウトソーシングする範囲を見直しする

自社とアウトソーシング会社との間のやりとりの頻度が増えるほど、業務が複雑となり、混乱する可能性が高まります。アウトソーシングする範囲を見直しして、業務を小分けにして外注する


社内への周知、準備期間を設ける

アウトソーシングを開始する前に、社内の関係部署に対して徹底して周知し、また十分な準備期間を設けるようにしましょう。 

 

本番導入前にパイロットテストを実施する

大幅な業務プロセスの見直しをする場合は、いきなり全社で実施すると失敗したときのリスクが大きくなります。まずは一部の部署でテストを行い、そこでうまくいくかどうかを見極めたり、うまくいかなかった部分の改善を図ります。その上で全社で導入するとよいでしょう。

 

失敗事例3:アウトソーシング先のミスが多い

アウトソーシング先にミスが多く、その修正に必要に時間がかかってしまうことがあります。

 

(対応策)

ミスの原因分析と対策検討を行う

ミスがあったことを伝えないとアウトソーシング会社もミスが起きていることがわかりません。定期的に意見交換の場を設け、ミスがあったことを伝え、その原因分析と対策を検討するとよいでしょう。

 

品質チェックの強化を要請する

軽微なミスが続くようであればアウトソーシングをしている意味がありませんから、アウトソーシング先に品質チェックの強化を要請しましょう。

とはいえ、アウトソーシング先も業務を実施するのは人間ですからミスを一切起こさないというのは不可能です。そして、これをアウトソーシング先だけの責任としても解決しないこともあります。アウトソーシング先での業務量が増えた場合、それはコストの増加に繋がるからです。ミスを起きないためにできることはないか、委託者側でできることはないか、委託者とアウトソーシング先が一緒に考えていくことがアウトソーシングを成功させるための秘訣と言えるでしょう。

 

失敗事例4:アウトソーシング先の担当者とうまく意思疎通が図れない

アウトソーシング先の担当者とうまく意思疎通が図れず、こちらの要望などが伝わらないということがあります。初めは順調にいっていた場合でも、アウトソーシング先の担当者が交代し、その後うまくいかなくなることもあります。多くの場合、原因は、交代後の担当者の品質管理の問題であったり、コミュニケーションスキルの問題であったりします。

 

(対策)

定期的な意見交換の場を設ける

原因の一つにコミュニケーションの頻度が少なくなっていることが考えられます。先方から積極的に連絡をしてくるような担当者でなければ、定期的に会議を開催することにして、必ず意見交換ができるような場を設けるとよいでしょう。担当者で話が通じないときは、上司も参加するように求めるとよいでしょう。

 

アウトソーシング会社の担当者の交代を要求する

それでも良好なコミュニケーションを取れず、こちらが言ったことが伝わらない、などの状況が続くようであればアウトソーシングを続けることは難しくなります。そのような場合は担当者の交代を要求することが考えられます。

 

 

まとめ

経理業務のアウトソーシング(経理代行)でよくある失敗について説明しました。経理業務のアウトソーシングには大きなメリットがありますが、うまく活用しなければ失敗に終わってしまうこともあります。しっかりと対策を考えて、アウトソーシングを成功させましょう。たとえ失敗しても改善を図ることによって、多くのアウトソーシングで成功しています。

こちらの記事も参考にしてください。

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