経理お役立ちブログ
2022/8/15
必要に応じて使える経理業務のアウトソーシング(経理代行)
経理業務は会社経営には必要不可欠な業務です。しかし、「日常的に業務量が多い」、「決算時期の残業が多くなりがち」、「経理の知識が少ない」、「担当者が退職してしまった」など、経理に関するお悩みを抱える経営者の方は多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなお悩みを解決する経理業務のアウトソーシング(経理代行)について解説します。自社の状況に合わせ、必要に応じて利用できるサービスであるため、有効に活用すれば経理についてのお悩みを解決できるでしょう。
経理業務のアウトソーシング(経理代行)の使い方
アウトソーシングとは、業務の全部または一部を外部に委託することです。
経理業務のアウトソーシングでも、必要に応じて任せたい業務を委託することができます。詳しく見ていきましょう。
1.経理業務をすべて丸投げ
「経理担当者が退職してしまった」「経営者自身が経理をしており、コア業務に集中できない」といったお悩みを持つ方の強い味方が、いわゆる経理業務の「丸投げ」です。経理部門を外部に持つイメージで、経理業務全般を委託することができます。日常的な仕訳業務から、支払、入金確認、月次決算、年次決算まで、あらゆる業務を代行してもらえます。
2.一部の業務を任せる
「経理や財務の重要な業務にかける時間が圧迫されている」という場合は、経理業務の一部を委託することがおすすめです。経理業務の本来の意味は、会社の現在の状況を整理して把握し、今後の戦略やビジョンの設定に生かしていくことです。日常的なルーティンワークや事務作業を外部に委託することで、本来経理に求められる業務や資金調達、経営判断などの重要性の高い業務に集中することができます。
3.繁忙期など一時期のみ契約
経理業務は、月ごとの支払や決算業務などの定期的な業務が多く、繁閑の差が激しい業務です。中小企業では経理担当者が一人である場合も多く、日常的には業務が回っても、決算時期には残業が続くといったことも多いでしょう。このような場合、忙しい時期のみ一時的に経理業務のアウトソーシングを利用するという方法も取ることができます。
経理業務アウトソーシング(経理代行)に追加できる業務
経理の処理方法は会社によって違うものです。経理業務のアウトソーシングサービスでは、経理業務全般を任せることができますが、より自社に合ったサービスを受けようと思えば、オプションとして別料金になることもあります。基本的なプランに何が含まれていて、何がオプションとなるかは委託先によって異なるため、依頼する前に任せたい業務を明確にしておく必要があります。オプションとなる主なものを見ていきましょう。
1.税務処理・税理士とのやり取り
税理士・会計士事務所に経理業務のアウトソーシングを依頼する場合、月次決算や年次決算の確認や、資格が必要な税務書類作成・申告をスムーズに行ってもらうことができます。決算にかかる料金は通常のプランとは別の場合が多いため、依頼したい場合は契約前に確認しておきましょう。
また、経理アウトソーシング会社に依頼することもあります。アウトソーシング会社によっては税理士と提携しているところもあるため、税理士とのやり取りまで任せることができます。提携先の有無や料金は会社によって異なり、やはり事前の確認が必要です。
2.財務に関する業務
経理業務は日常的な取引を記録・集計してデータ化し、管理する業務です。一方、税務業務は資金調達、資金運用、予算管理など、未来を見据えてお金を動かす業務です。お金を扱う業務として混同されることもありますが、実際の業務は全く異なります。経理のアウトソーシングには財務業務は含まれないため、財務も任せたい場合はオプションとして依頼できるかを確認しておきましょう。
3.連結決算や開示に関する業務
上場会社が行うような連結決算や決算短信・有価証券報告書の作成などの開示に関する業務までサポートしているアウトソーシング会社もあります。これらの業務を行うには専門知識が不可欠ですが、専門知識を持った人材はなかなか見つからなかったり、待遇面で折り合わないことも多くあります。そのような場合は、アウトソーシング会社のサポートを受けることも選択肢の一つとなってくるでしょう。
経理業務をアウトソーシングするときの注意点
経験や知識の豊富な専門家に委託できるため、安心して任せることができるアウトソーシングですが、利用には注意すべき点もあります。
1.業務の引継ぎ・打ち合わせ
業務を委託するには、最初の引継ぎや打ち合わせをしっかりと行うことが大切です。ここで認識がずれていると、業務の漏れが発生する可能性があります。何を任せたいのか、どの業務をどの段階まで任せたいのか、何を自社で行うのかなどを明確にし、細かい業務まできっちりと線引きをしておくと、後々やりとりがスムーズになります。
2.適切な情報共有
経理業務のアウトソーシングは、すべてを委託する「丸投げ」もできますが、業務の進捗や経営状況は把握しておくようにしましょう。処理方法や業務範囲について、双方に認識の違いがある場合は、早めの修正が必要です。また、経営状況の悪化に気付かないという事態も避けたいものです。任せきりにするのではなく、クラウド会計ソフトの利用や情報共有の仕組みの構築によって、いつでも業務や経営の状況を知ることができるようにしておきましょう。
3.料金
自社により合った経理処理をしてもらうには、オプションを付けなければならない場合もあります。内容によっては高額になってしまうこともあるため、料金についても考慮しましょう。予算を超えてしまう場合は自社での対応が可能か検討することも必要となります。
経理業務をアウトソーシングするときの注意点についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
(関連記事)経理業務アウトソーシングの注意点や失敗しないためのポイント
まとめ
経理業務のアウトソーシング(経理代行)は、任せたい業務を任せたい期間だけ依頼できる便利なサービスです。経理の細かいルールは会社によって異なりますが、基本的な決まりはどの会社でも同じであるため、比較的外注しやすい業務と言えます。経理についてお悩みの際は、人手不足解消や業務効率化に役立つ経理業務のアウトソーシングをぜひご検討ください。
経理業務のアウトソーシング(経理代行)にはメリット・デメリットがあります。こちらの記事もぜひ参考にしてください。