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2022/12/15

給与計算業務をアウトソーシングするメリット

給与計算業務はどんなことがあっても、給与の支給日までに必ず完了しなければなりません。また、間違えることもできない重要な業務ですが、決して単純で簡単なものではありません。そのような業務はアウトソーシングをすることも検討しましょう。今回は、給与計算業務をアウトソーシングするメリットについて解説します。

 

 

 

給与計算業務をアウトソーシングするメリット

給与計算業務のアウトソーシングには次のようなメリットがあります。

【メリット1】給与情報を秘密にできる

通常、給与に関する情報は、できるだけ秘密にしておかなければなりません。

 

ある従業員が他の従業員の給与を知ると、

「自分は〇〇さんより少ない」「〇〇さんは仕事の割に給与をもらっている。」などと

不平不満の温床になってしまう可能性があるからです。

 

また、簡単に給与といった大事な情報が漏れてしまうと、従業員の会社に対する信頼を失ってしまう可能性があります。

 

給与情報の秘密を守るため、多くの会社では給与計算業務は信頼できる役職のある従業員に任せているはずです。

 

そのような状況となっているため、給与計算業務を担当している従業員が退職したときに、引継ぎをするのが難しくなります。代わりの人材が入ってきたとして、その人が給与計算業務に必要な能力を持っていて、信頼できるかどうかがわからなければ安易に給与計算業務を任せることができないからです。

 

その点、外部にアウトソーシングすれば、能力や秘密保持に関する問題は心配ありません。

業務フローの設計次第では、社長とアウトソーシングを委託している先が直接やりとりをして、間に誰も挟まなくても給与計算業務を完結することができます。

 

 

【メリット2】給与計算担当者の育成が不要に

給与計算業務を行うためには、まず、会社の就業規則、賃金規定などを理解しておかなければなりません。残業代の単価を計算するにも、残業代の計算対象となる賃金、就業日数、就業時間、端数はどうするかなどについて確認しておく必要があるのです。

 

さらに、入退社事務、源泉所得税、住民税、社会保険や雇用保険、会社の福利厚生制度なども給与計算業務に関係があります。

 

「給与計算なんてソフトを使えば簡単だろ!」と思われている経営者の方も多いかもしれませんが、そうではなく、知識や経験のいる複雑な業務なのです。

 

経験者を採用できたらよいのですが、簡単に採用できないこともあります。その場合は未経験者を育成していくことが必要となります。

アウトソーシングをすれば、そのような採用や育成に関する問題から解放されます。

 

 

【メリット3】担当者の退職を考える必要がない

給与計算業務は必ず毎月決まった時期に行わないといけません。他の経理業務などであれば、手が回らないときは後回しにしても問題のないものもありますが、給与計算業務はそういう訳にはいきません。

 

業務を継続しないといけないことを考えると本来は複数名で分業して行う体制を構築しておかなければなりません。そうしておかないと給与計算業務の担当者が急な病気などで突然来られなくなったときに困ってしまうからです。

 

アウトソーシングをしておけば、会社として対応しますから、急な退職のリスクを避けることができるようになります。

 

 

【メリット4】業務の集中を避けることができる

このように難しい給与計算業務ですが、一か月を通じて毎日何らかの業務がある訳ではありませんから、通常は、給与締め日から数日間で集中して業務を行うことになるでしょう。

給与計算業務を行うことができる信頼できて能力の高い者を直接雇用すると、それ以外の日の業務について考えないといけません。

 

多くの従業員を抱え、常時人事労務に関する手続きがある会社であれば問題ないのですが、そうでない中小企業の場合は大きな課題となります。

 

アウトソーシングにすると、このような問題を気にする必要がなくなります。給与計算業務はアウトソーシングするのに適している業務であると言えます。

 

 

【メリット5】銀行への給与支払の登録まで可能に!

アウトソーシング会社によっては給与計算後、銀行のインターネットバンキングを使って給与の支払情報を登録するか、インターネットバンキングでの取込用データを提供してくれるところもあります。

これらを活用すれば、アウトソーシング会社が行った給与計算結果をチェックして承認するだけで、給与計算業務が完結させることができます。これなら社長一人でも対応できるでしょう。

 

 

 

給与計算業務のアウトソーシングが適している会社の規模は?

従業員が数名~20名程度までの中小企業であれば、それほど管理系の業務は多くないため、管理部門で1名の配置をすることは難しいでしょう。そのため、社長自身が給与計算業務を行っていることも多いのではないでしょうか。

専任の従業員を雇用ことが難しいときは、アウトソーシングで解決することができます。

 

従業員が200名までの中堅企業であれば、給与計算業務を行うのに複数名を配置する必要なく、正社員1名または正社員1名+パートの事務職員で対応されているのではないでしょうか。

この場合は任せている者が万が一急に退職することとなった場合でも、給与計算業務を問題なく継続できるかどうか、ということを考えておかないといけません。アウトソーシングをすれば退職時にどうするか、という問題からも解放されます。

 

つまり、数百名の従業員を抱え、複数名が分業して給与計算業務を行っているケースでない限り、アウトソーシングは、継続的に業務を進めるための一つの選択肢となるでしょう。

 

 

 

アウトソーシングに関係なく、まずは給与計算業務の見直しから!

みんなの経理部では給与計算業務のアウトソーシングを受託する場合、まずは業務プロセスのヒヤリングを行います。

社歴の長い会社では給与や賞与を現金手渡ししているところもありますが、現金を扱うのはリスクが高く手間もかかるので銀行振込への変更を提案します。また、手当の種類や計算方法を確認すると、支給対象がほとんどいないようなものもあります。そのような場合は、その人の基本給に含めて手当を廃止することなども提案します。給与明細も最近ではオンラインで交付する会社も増えてきています。

 

これまできっかけがなかったために、従来のやり方を踏襲していたものと考えられますが、アウトソーシングの検討を機に時代に合った方法に変更される会社が多いです。

 

アウトソーシングは一つのきっかけにはなりますが、そうでなくても、給与計算が複雑になっている場合は、業務の見直しをしてみるとよいでしょう。

 

 

 

まとめ

給与計算業務をアウトソーシングするメリットについて解説しました。アウトソーシングには多くのメリットがあり、

実際にアウトソーシングするかどうかにかかわらず、一度給与計算業務についての見直しをされてみてはどうでしょうか?

アウトソーシングを検討される場合は、ぜひ「みんなの経理部」までご相談ください。

(関連記事)必要に応じて使える経理のアウトソーシング

 

給与計算業務をアウトソーシングする際には、様々な注意点もあります。こちらの記事も参考にしてください。

(関連記事)給与計算業務をアウトソーシングするときの注意点