経理お役立ちブログ

2023/4/11

経理業務はリモートワークできる!よりよい働き方を目指そう

新型コロナウイルスの流行により、リモートワークを取り入れる会社が増えました。しかし、リモートを実施したいと思っていても、なかなか難しいと感じている会社も多いのではないでしょうか。特に経理は業務の特徴から、リモートワークの難しい業務とされています。この記事では、なぜ経理のリモートワークが難しいのかを考えた上で、リモートワークのメリットと進め方について解説します。

 

 

リモートで経理業務を行うのが難しいのはなぜ?

リモートワークを進める会社は多くありますが、経理業務はリモートが難しいとよく言われます。まずはリモートで経理業務を行うのが難しい理由について見てみましょう。

 

紙の書類を使う業務が多いから

ペーパーレス化が推奨されている一方で、承認の押印書類や郵便物など、紙の書類を使うこともまだまだ多いのが現状です。経理業務は請求書や納品書、領収書など、書類を扱う機会が特に多い業務です。ペーパーレス化が進んでおらず、出社しなければ書類の確認ができないという場合は、リモートワークは難しいでしょう。

 

環境を整える必要があるから

リモートワークを行うには、パソコンやネット環境、デスクや椅子などの環境を整える必要があります。従業員それぞれの自宅などの環境を整えるには、多くの費用が掛かります。さらに経理業務はお金に関する情報を扱うため、セキュリティ対策も必要です。リモートワークを進めたいけど費用をネックに感じているという会社も多いでしょう。

 

コミュニケーションが取りづらいから

同じ職場で仕事をしていれば、声を掛けることで気軽にコミュニケーションを取れますが、リモートの場合はチャットや電話をしなければなりません。ちょっとした雑談ができないため仲間意識が育ちにくい側面もあります。対面の場合は、休憩時間などの何気ない会話から着想を得るといったこともありますが、リモートではこうしたこともなくなります。

 

 

リモートワークのメリット

ここで、改めてリモートワークのメリットについて確認しておきましょう。リモートワークを実施する目的を明確にしておけば、従業員の理解も得やすくスムーズに実施できるでしょう。

 

業務の効率化

リモートワークを実現するには、さまざまなツールの導入が不可欠です。さらに、ツールの活用によって、ペーパーレス化や業務フローの改善などができ、業務効率化につながります。リモートワークのできる環境は、効率的に業務を行える環境でもあるといえます。

 

従業員のストレス軽減

リモートワークにすることで、通勤の必要がなくなるため、通勤に時間がかかることや満員電車に乗ることによって生じるストレスがなくなります。また、職場の人間関係にストレスを感じている人もいます。人によって程度の差はありますが、通勤によるストレスを減らすことができるでしょう。

さらに、通勤に費やしていた時間を家族と過ごしたり趣味に充てたりすることで、ストレスを解消できる人もいるでしょう。同時に、ワークライフバランスの向上も期待できます。

 

人材の確保

リモートワークを採用することで、通勤は難しくても優秀な人材を確保できる可能性が高まります。遠方の人材や家庭の事情のある人材でも働き方の選択肢が増えるため、条件が合えばお互いにメリットを感じながら働けるでしょう。

 

コストの削減

通常、従業員を雇用する場合は広いオフィスが必要です。しかし、リモートワークを利用して出勤する人数を調整すれば、小さなオフィスでも業務を行えます。完全にリモートワークにできればオフィスが不要になり、オフィス代を大きく削減できます。

このほか、オフィスの備品や制服など、出勤がなければ削減するコストも多くあります。リモートワークに必要なコストもありますが、削減できるコストと比較してシミュレーションしてみましょう。

 

 

経理のリモートワークを進めるには

経理のリモートワークを進めるためには、具体的に何をすればいいのかを考えてみましょう。

 

環境を整える

リモートワークで経理業務を進めるには、環境づくりが大切です。そのためには、以下のようなものを揃える必要があります。

・チャットなどのコミュニケーションツール
・会計ソフト・経費精算システムなどの経理業務を行うためのツール
・パソコン・デスクなどのハード環境
・セキュリティ対策

これらの環境を整えるには費用や時間がかかるため、長期的な目線で計画を立てて実施する必要があります。

 

書類のペーパーレス化を図る

紙の書類が中心の業務フローだとリモートワークを進めることができません。書類のペーパーレス化を図っておく必要があります。

(関連記事)経理のペーパーレス化を進めるには?方法やポイントを押さえよう

 

ルールを作り共有する

環境を整えても、従業員の意識や理解がなければリモートワークをスムーズに行うことはできないでしょう。出社する場合の勤務とは違った、リモートワークを行うためのルールを設ける必要があります。具体的には以下のようなものがあります。

・業務に使用するツールの使い方・操作方法
・勤怠管理の方法
・評価の方法・基準

また、必要であれば雇用契約の内容も見直しましょう。そして、従業員と共有して再確認することが大切です。

 

リモートワークの弱点も理解しておこう

リモートワークには多くのメリットがありますが、コミュニケーションや費用の問題もあります。そのため、業務のすべてをリモートワークにすることが難しい会社もあるでしょう。

一週間のうちにリモートワークを実施する日を決める、家庭の事情などで必要に応じてリモートワークを選択できるようにするなど、柔軟にリモートワークを取り入れることもできます。ただリモートにすればいいという訳ではなく、会社の実情に合わせて実施することが大切です。

 

 

まとめ

経理のリモートワークは難しいとされていますが、不可能という訳ではありません。しかし、リモートワークが絶対的な正解という訳でもありません。会社と従業員の双方にとって良い働き方を模索する中で、リモートワークも手段の一つとして考えましょう。簡単にできるものではないため、手間や費用を考慮してどのように実施するかを考えることも大切です。