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2025/4/19

生成AI(ChatGPT)で経理を効率化!具体的な活用方法を紹介

ChatGPTは、文章や画像を自動作成できることで一躍有名になり、広く使われているAIツールです。便利なChatGPTは、経理業務においても役立ちます。

この記事では、ChatGPTを経理業務に活用する方法を紹介します。活用のメリットや注意点もあわせて理解し、業務の効率化に活かしましょう。

 

ChatGPTとは?

ChatGPTとは、OpenAI社が開発したAIチャットサービスです。会話するような感覚で指示を出せる点が特徴であり、ビジネスメールのようにかしこまった文章を入力する必要はありません。文章や画像の作成をはじめ、表やグラフ、テンプレートの作成なども可能です。

ChatGPTは、メールアドレスを登録してサインアップすることで使い始められます。手軽に使える無料版のほか、セキュリティ体制や処理能力を強化させた、法人向けの「ChatGPT Enterprise」も提供されています。

 

 

経理業務でのChatGPTの活用方法

気軽に使うことができるChatGPTは、経理業務に役立てることも可能です。経理業務におけるChatGPTの主な活用方法には、次のものが挙げられます。

 

・仕訳の作成

・テンプレートの作成

・データの分析・要約

・翻訳

・問い合わせへの回答・メールの文面作成

 

それぞれの活用方法について、以下で詳しくみていきましょう。

 

仕訳の作成

ChatGPTに取引の内容を入力することで、仕訳の案が出力されます。レシートや領収書の写真をアップロードすることで、仕訳を出力させることも可能です。

仕訳業務は毎日しなければならず、場合によっては単調な作業となる場合もあります。仕訳の量が多い場合は、ChatGPTを使うことで業務を効率化できるでしょう。

 

テンプレート作成

ChatGPTで請求書や納品書、見積書などのテンプレートを作成することも可能です。作成したい書類の種類や、商品・サービスの内容、日付や金額などの必要事項を入力して指示を出しましょう。

出力されたテンプレートは、Word形式やPDF形式でダウンロードすることも可能です。

 

データの分析・要約

経理のデータを分析したり、わかりやすく要約したりする際にも、ChatGPTが便利です。

必要な数値を入力することで、利益率や原価率が正確に計算されるため、経営状況の分析に役立ちます。数値や状況に関する内容を入力することで、改善点の提示も受けられます。

出力された内容を経理担当者がさらに分析することで、担当者は自社に合った改善点や課題を見つけられるでしょう。

 

翻訳

ChatGPTによって、外国語で作成された決算書類や文書を日本語に翻訳することも可能です。また、日本語で作成した自社の決算書類を外国語に翻訳するためにも活用できます。

海外の取引先がいる場合は、メールや帳票を翻訳することで正確な意思疎通ができるでしょう。

 

問い合わせへの回答・メールの文面作成

ChatGPTは、社内からの問い合わせへの回答や、取引先へのメールにも活用できます。

問い合わせへの回答であれば、よくある質問とその解答例をFAQとしてまとめておくと便利です。ChatGPTを活用することで、よくある問い合わせ内容やその回答の出力を得られます。何もない状態から考えるよりも、効率的に質問と回答の候補をまとめられるでしょう。

取引先とのメールでは、伝えるべき内容や文面のトーンを入力することで、文面の案が出力されます。出力内容についてさらに指示を出ることも可能です。ただし、実際に取引先に送付する前にしっかりとチェックし、内容を整える必要があります。

 

 

経理でChatGPTを活用するメリット

経理業務にChatGPTを活用することには、次のメリットがあります。

 

・業務負担を軽減できるし、経理業務の効率化を図ることができる

・迅速な経営判断につながる

 

それぞれのメリットについて、以下で詳しく解説します。

 

業務負担を軽減し、経理業務の効率化を図ることができる

ChatGPTを使って仕訳や文章の作成を行うことで、経理担当者の業務における負担を軽減できます。その結果、業務にかかる時間が短縮され、少ない人数でも業務がスムーズに回るようになるでしょう。

単調な業務やルーティンワークには、ある程度ChatGPTの力を借りることで、経理担当者はより重要性の高い業務に時間を割けるようになります。

 

迅速な経営判断につながる

ChatGPTを活用することで経理業務をスムーズに進められれば、経営層にもリアルタイムの経営状況を迅速に伝えられます。経営層が正確な情報をより早く得られるようになれば、状況に適した経営判断も素早く下せるようになるでしょう。

 

 

ChatGPTを経理業務で活用する際の注意点

ChatGPTはさまざまな用途に使える便利なツールです。一方で、内容の正確性や情報管理に関しての注意点があります。ChatGPTを業務へ安全に役立てるために、以下の点に注意しましょう。

 

ChatGPTを模倣した偽サイト・偽アプリは使わない

ChatGPTには、類似の偽サイトや偽アプリが多くあります。情報の流出やウイルスの感染などのリスクがあるため、公式でないサイトやアプリは使わないようにしましょう。

ChatGPTのアプリをインストールする場合は、開発者情報が「OpenAI」となっているかどうか確認しましょう。アプリの正式な名称は「ChatGPT」です。「ChatGPT Pro」など、正式な名称に何かしらの文言が加えられている場合は注意が必要です。

 

出力した内容が正しいとは限らない、確認が不可欠

ChatGPTの出力内容はそのまま使うのではなく、必ず人によるチェックをしてから使いましょう。ChatGPTの出力内容の基礎となる学習データは、最新のものとは限らないためです。

経理業務では、最新の法令や会計基準に沿った処理が不可欠です。出力内容を活用する場合は、担当者がチェックしましょう。

ChatGPTは、たたき台やテンプレートの作成には便利です。しかし、ChatGPTを過信しすぎず、あくまでも補助ツールとして使うことが大切です。

 

重要な情報は入力しない

会社が保有する個人情報や機密情報は、ChatGPTに入力しないようにしましょう。

ChatGPTは入力された情報からも学習します。そのため、入力した重要な情報が外部のユーザーの出力に活用されてしまう可能性もゼロではありません。

個人情報は匿名にしたり、テンプレートを作る際のデータはダミーにしたりと、外部に漏れてはいけない情報をそのまま使わないように注意しましょう。

 

 

まとめ

経理業務でChatGPTを活用する主な方法には、仕訳や文章・テンプレートの作成、分析・要約などさまざまなものがあります。うまく活用することで、業務効率化が期待できるでしょう。一方で、ChatGPTは万能ではないことも理解しておく必要があります。

ChatGPTの出力データを活用するには人によるチェックが不可欠であり、情報流出やウイルスの感染への対策も必要です。注意点を踏まえて、便利なツールであるChatGPTを経理業務に有効活用しましょう。

こちらの記事もぜひ参考にしてください。

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