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2023/4/11

経費精算を楽にする方法は?ツールやサービスで負担を減らそう

経費精算は申請する従業員からその上司、そして経理担当者とさまざまな人が関わるため、完結するまでに手間や時間のかかる業務です。ルールが複雑であれば申請のモチベーションも下がり、後回しにされることもあるでしょう。このような経費精算を楽にできれば、社内のあらゆる従業員の負担を減らすことができ、業務効率化につながります。この記事では、従業員と経理担当者から見た経費精算の大変さを確認し、負担を減らすための方法をご紹介します。

 

 

経費精算は大変な業務の一つ

経費精算の一般的な流れは、経費を使った従業員が経理に申請をして、承認されたのち経理が従業員に支払いを行うというものです。そのため、処理を行う経理担当者はもちろん、申請する従業員にも負担のかかる業務と言えます。

 

経理担当者の大変さ

まずは経費精算に関わる経理担当者の大変さを挙げていきましょう。

 

確認事項が多い

経費精算は社内のフローに従って行う必要があります。その際には、以下のような事項を確認しなければなりません。

・経費の対象となる基準を満たしているか?
・金額は正しいか?領収書とのズレはないか?
・経費の申請書の記載事項は適切か?
・領収書等の添付書類は適切か?

 

経費にできるのかという点と、申請のしかたは正しいのかという点を経理担当者がチェックし、不正があれば食い止めなければなりません。必要に応じて申請した従業員に差し戻しをしたり、適切でない旨を説明したりします。時には従業員と衝突することもあるため、精神的にも負担のかかる業務です。

 

作業量が多い

さまざまな確認を経て経費の申請を受理したあとも、経理担当者の業務は続きます。申請された経費は返金しなければならないため、小口現金の処理や振込の手続きも必要です。経費をExcelなどで管理している場合は入力の作業も必要となります。このように、経費精算が完結するまでの作業量は多いものです。

 

ミスが許されない

経理業務全般に言えることですが、ミスがあってはならないことも大変さの一つです。返金する現金や振込金額は正しいか、仕訳は正しいかなど、その都度チェックを行って正確な処理を行う必要があります。

 

申請する従業員の大変さ

経理担当者以外の従業員にとっても、経費の申請は手間がかかるものです。自分の本来の業務が忙しく、経費申請に時間を掛けたくない人や、申請自体を忘れてしまう人もいます。必要書類を揃えたり申請書類を記入したりと、ルールを確認しながら申請するのが面倒で、つい後回しにしてしまう人もいるでしょう。

 

 

経費精算を楽にするための4つの方法

楽にできる経費精算の方法を考えることは、経理担当者だけでなく経理以外の従業員の負担も軽くします。経費精算の負担を削減するためにできることは主に4つあります。ぜひ自社に合った方法を検討してみてください。

 

申請しやすいルール作りと周知

経費精算のルールを見直して簡単にすることで、従業員の経費申請に対するハードルが下がります。必要な内容を削る必要はありませんが、申請のフォーマットを記入しやすいものにしたり、よくある例や質問を簡単にまとめたマニュアルを作ったりと、申請しやすくするための方法を考えてみましょう。さらに、申請方法を周知して理解してもらうことも大切です。説明の機会を設ける、申請のルールのマニュアルや記載例を作成するなど、周知の方法も検討してみましょう。

 

経費精算システム

現在はさまざまな経費精算のためのシステムが登場しています。領収書を撮影してスマホから申請できるものを利用すれば、従業員は手軽に申請ができます。経理担当者も確認がしやすく、自動仕訳機能を持つものもあり、処理の煩雑さを抑えられるでしょう。ペーパーレス化にもなるため、ファイリングして保管する物理的な手間も省くことができます。

ただし、経費精算システムを使っても申請内容を確認する経理担当者の手間がなくなるわけではありません。導入するシステムによっても機能は異なり、導入や運用にかかる金額も変わります。経費精算システムを導入することで、経費精算の業務フローがどのように変わるかをシミュレーションしておきましょう。

 

キャッシュレス決済の利用

クレジットカードや交通系ICカードなどのキャッシュレス決済を利用することで、領収書の提出や返金の手間を省略できます。利用明細の記録が残るため、経費精算の漏れを防ぐこともできるでしょう。会計ソフトや経費精算ソフトと紐付けすれば、決済情報の自動取り込みや自動仕訳によってさらに業務を軽減できます。

しかし、経費精算システムと同様に、経理担当者の手間は残ります。経費として適切なものか、仕訳の勘定科目が正しいかという確認は必要です。

(関連記事)クレジットだけじゃない!経費精算に使えるキャッシュレスの方法

 

アウトソーシング(経理代行)

経理のアウトソーシング(経理代行)は、経理業務のすべてや任せたい一部の業務を委託することができ、経費精算を任せることもできます。経理を専門に行っているため正確で迅速な処理が期待でき、安心して任せられるでしょう。経費精算は業務量が多く手間のかかる業務であるため、アウトソーシングすれば業務量を大幅に削減できます。

その反面、情報を社外に出すことになるため、セキュリティ対策については確認しておきましょう。また、他の方法に比べて費用がかかるため、費用対効果を考えて検討する必要があります。

(関連記事)経理業務をアウトソーシングするメリット・デメリット

 

 

まとめ

経理担当者にとっても従業員にとっても負担のかかる経費精算業務ですが、楽にするための方法はあります。ご紹介した方法を複数組み合わせることでさらに効率化できるでしょう。経費精算は単純作業が多いため、業務負担を削減できれば、経営に関する分析などの重要度の高い業務に時間をかけることができます。ぜひ経費精算を楽にできる仕組みを整えて、効率的に業務を回していきましょう。